4月 01 2015
4月1日から変わるものと変わらないもの(不動産登記的に)
今日はエイプリルフールであるとともに新年度の始まりですが,本日より不動産登記的に変わったり,変わる可能性があったものが結局変わらなかったりといくつかあります。
自分の備忘録も兼ねてまとめたいと思います。
1 不動産の評価替え
固定資産税を課税する際のベースとなる不動産の評価額が今日から変わります。
もっとも,これは毎年変わるわけではなく,3年に1回見直されることになっています。一般論として,建物の評価額は経年劣化の関係で価格が下がる可能性が高いですが,土地については最近は上がることもあります。特に名古屋駅周辺や緑区などは価格が上がっているようです。
司法書士的にも,3/31までに登記申請するのと,4/1以降に登記申請するのでは見積額が変わってしまいますので,この1日の差は結構重要です。
2 土地の売買や中古不動産の減税措置の2年延長
売買を原因として土地を購入した場合,条件を満たせば,本来は評価額の2%の登録免許税が必要なところ減税措置で1.5%になっています。
また,建物を新築した場合の保存登記について本来は0.3%のところ0.15%に,中古の建物を購入した場合の所有権移転登記について本来は2%のところ0.3%に,融資を受けた場合の抵当権設定登記について本来は融資額の0.4%のところが0.1%にそれぞれ減税されていました。
これらについて,平成27年3月31日で有効期限が切れる予定でしたが,2年間延長され平成29年3月31日まで減税措置が継続されることとなりました。
3 会社分割の減税の廃止
なかなかマニアックですが,会社分割によって不動産の名義を変える場合,本来は評価額の2%の登録免許税が必要でしたが,1.8%に減税されていました。この減税が廃止され,4/1以降は2%となります(PDF)。
とくに重要なのが2番目のものとなります。
中古の建物(マンション含む)の購入の場合,所有権移転登記で約7倍,抵当権設定で4倍も違います。
例えば,評価額1500万円の建物を購入し,1000万円の融資を受けたとすると,減税の適用が無いと34万円の登録免許税がかかりますが,減税の適用があると5.5万円ですので,30万円近く税金が異なります。テレビ2台に冷蔵庫まで買えてしまいますね。
ということで,今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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